自力本願で追え

自分の考えをまとめたり、好きなものについて語ったり

7月19日

ただ、書いておきたくて、吐き出しておきたくて、

共感はいらないから、心を置いていくかわりにログを残しておきたくて

 

バイト帰り、親の迎えを待つ間に事件の被害を知ったとき、ボロボロ泣いていた

本当は今も、事件のことを考えると少し泣きそうになる

 

あんなに大きな放火事件が起こって、人がたくさん死んで、沢山のものが失われて、

それでも私の世界は何事もなかったかのように進んでいくのに少し心がついていけなかった

あんなことが起こっても私はご飯を食べて、眠って、起きて、大学に行く

事件のことはショックだったけど、それで夜も眠れないとか、ご飯が喉を通らないとかって言うほど私は繊細な人間ではないし、家族は私が泣いていたことすら知らないはずだ

でも、時々どうしようもないくらいに感情が揺れて、それがとてつもない違和感で

今までこんな風になったことがなかったから自分が一番気持ち悪かった

 

すぐにかわいそうって同情する人間が嫌いだ

なんか、ネットとかテレビとかで自分よりも不幸な状況にいる人たちに同情してそして1秒後には忘れていく人たち

それは仕方のないことなのかもしれないけれど、なにもできないのに、しようとしないのに、自分が気持ちよくなるためだけに感情を揺らす人間になりたくないって言うひねくれた部分が私の中にはずっとある

 

アニメはふつうに好きで

別にオタクとか特別お金を落としていたわけではないけれど

水の表現と女の子の可愛らしい作画が好きで

特に髪の毛の表現が美しいなと常々思っていた

来年公開予定だった映画も見に行きたいなと思っていた

自分自身は0から1を創るのが苦手だから、そういうことができるクリエイターさんたちに対する憧れとか、尊敬みたいなものもあった

 

ショックだったんだと思うし、ショックを受けている自分にもびっくりしたんだと思う

だって8年前の地震の時も、おじいちゃんが死んだときも、こんなに心がぐちゃぐちゃにはならなかったから

 

私はふつうに生きていけるけど、抱えて生きていくのは今はちょっと難しいし、何にもなかったみたいにするのは自分自身を許せない気がするから、心を少し、置いていこうと思うのだ

いつか、回収できるのか、修復するのかは分からないけど、そうしようと思う

 

募金をして、あとは無責任に祈ることしかできないけれど、

どうか、どうか、1日も早く苦しみが和らげばいいと思う

そして願わくば、また新しい作品を見ることができるように

 

劇場版ヴァイオレット・エヴァーガーデンもずっとずっと待っているから

 

亡くなられた方々のご冥福と、被害にあわれた方々の回復を祈っています

 

 

「ちぎれた翼」が好きすぎるので、

私による、私のための、ちぎれた翼徹底分析(?)ブログを書こう⋯!と思い続けていく数年(※ごめんなさい数年は嘘です)。

そもそも私は「ちぎれた翼」を聞いてトニセン、ひいてはV6を好きになったと言っても過言ではないくらいにこの曲が大好きなのです。私の沼落ち原因の一端を担っている。

そしてオタクというものは情報をまとめたくなってしまうものなのです⋯。

ということで、今回はちぎれた翼はどのコンサートで披露されたのか、何のDVD、CDに収録されているのか、PVは⋯歌番組は⋯等々をまとめてみました。一体どこに需要があるのだろうか⋯。ただの自己満足だよ!

 

 

 

! attention !

・諸々のネタバレを含みます。嫌な方は自衛よろしくお願いします!

・筆者はドが付くほどの新規ファンです。下記で紹介しているものを持ってはいますが、ほとんどリアルタイムで情報は追えていません。ネットの海から情報を拾ってきています。何か間違っていることを記していたら教えて下さい!

 

ちぎれた翼とは?

MIZUEさん作詞、中野雄太さん作曲、鈴木雅太さん編曲、20 Century(以下トニセン)が歌う名曲(大声)です。天下取れるよ天下⋯。ファン人気も高く上位3位には確実に入る、と勝手に私は思っている。

 

有名かは分からないけれどテレビアニメ版『SPACE PIRATE CAPTAIN HERLOCK*1のED曲としても使用されました。

www.vap.co.jp

サイトが残っていたことにもビビるし声優陣の豪華さにもビビる⋯。

 

コンサート・DVD事情

ではさっそく、「ちぎれた翼」はどのコンサートで披露されてきたのか、DVDが手に入る場合はそれも合わせて記していこうと思います!

 
20th Century Tour 2003 "SCREAMING!"

2003年に行われたトニセンのコンサート(以下トニコン)。「ちぎれた翼」が初披露されたコンサートでもあります。どうやらアンコールで歌われたらしい⋯。音源化される前なので当時ファンは相当ざわざわしたのではないか、と思います(実際そういうツイートを見かけたこともある)。要は2011年セクバニコンでのスパノバみたいなことですね。

残念ながらこのコンサートはDVD化されていません。しくしく⋯。

ちなみにセットリスト見たんですけど長野博ソロで「グルメはめぐる」って曲が歌われていたみたいで?!?!?!?!?!ってなりました。一体どんな曲だったんだろう⋯。

 
LOVE&LIFE~V6 SUMMER SPECIAL DREAM LIVE 2003~(VVプログラム)

LOVE&LIFE~V6 SUMMER SPECIAL DREAM LIVE 2003~(通常版) [DVD]

 

このコンサート、何て呼ぶかいつも迷います。ラブライコンかV,VVプロが多い、かなぁ⋯?代々木体育館を2週間貸し切って、公演日ごとに「V program」と「V V program」2パターンの公演が行われ、さらにオーラスは「V V V program」(V program と V V program の別々の公演を、まとめて1日で観てもらう内容)が行われました。凄い⋯。特にファン評価の高いコンサートの1つでもあるし、私も好きなところがたくさんあります*2。照明さんが第23回日本照明家協会賞の新人賞を受賞したことでも有名ですね。

「ちぎれた翼」は「V V program」で歌われました。フルで歌っているよ!以下雑感。

  • 前曲(LOVE&LIFE)からの落差が凄い。World Peace 感からの悲壮感⋯。
  • セットが良い。星空+惑星と地面の岩感。流石コンセプトライブだぜ。
  • ショー要素の強いプログラムで踊りまくっている*3のでバラードで踊らないのが映える。歌唱力の暴力。
  • インストはCDよりギターが印象的。
  • CDより上手い。特にCメロ。
  • 井ノ原くんの歌声が伸びてる~~~。
  • 坂本くんの「君がいたんだ」の「い」がえっろい(言い方)。
  • 坂本くんの歌い方がめちゃめちゃ好き。世界観に入り込む天才!
  • 熱唱しているのがとってもかっこいい。
 
V6 SUMMER SPECIAL DREAM LIVE 2004 (SUMMER DREAM V program)

2004年に行われたVコン。前年度の好評を受け、なのかは分かりませんがこのコンサート、凄いです。プログラムがさらに増えています。「OSAKA DREAM」、「TOKYO DREAM」、「V program」、「V V program」、「『学校へ行こう!』SUMMER DREAM LIVE」の5パターンにて公演を展開した、らしい。これ本人たちも大変だけどオタクも大変だよね⋯と思った。凄い時代だ⋯。

「ちぎれた翼」は「 V program」にて披露されたようです。このプログラムはカミセンとトニセンのコーナーをがっつりとっていたみたいですね。

残念ながらこのコンサートもDVD化はされていません(泣)。プログラムが多すぎて映像化できなかったのか、はたまたお金の問題だったのか⋯。

 

20th Century LIVE TOUR 2008 オレじゃなきゃ、キミじゃなきゃ

大・本・命!!!

通称「オレキミコン」と呼ばれるトニコン。このコンサートは実に5年ぶりに行われたトニコンでした。ニコン、いいですよね。かっこいいも面白いもつまってる感じが最高に好き。コントやったりターミネータみたいなマイクスタンド作ってみたり⋯。大人が真剣にバカやるみたいなの、大好きです。このDVDはトニセンによるコメンタリーがついているのもおすすめポイントですね。

「ちぎれた翼」は一番最初に歌われたのですが、衣装がめちゃくちゃかっこいい!!!&曲に合いすぎている!!!私はこの衣装を見てDVDを即買いした。今回は1番→Cメロ→ラスサビのみです。以下雑感。

  • OP映像との落差⋯。一体あのくまさんは何⋯笑
  • トニセンのシルエットが布に映っていてその布が落ちて始まる。なんなんだそのかっこよすぎる登場の仕方は⋯。
  • 照明が美しい。ゆらゆらした波模様。地面の布も岩っぽい。→深海(?)。上は星空。世界観の作りこみが完璧すぎる⋯。
  • 衣装!衣装がかっこいい!!!好きが溢れる!!!!!
  • 白いロングコート(ビジュー付きまくり)&スパンコール付き黒いズボンを着てハットを被って「ちぎれた翼」を歌うトニセン⋯。
  • ニセンはタッパあるしスタイル良いのでロングコートが本当に似合う⋯。
  • 私、担当の長野くんのハット姿が大好物なので⋯*4
  • 歌がさらに上手くなっている。Vプロは若さ故の勢いが前面に出でいる感じだけどオレキミコンはよりコントロールできている感じ。故にCメロラストで吠えるのが際立っていてかっこいいよ!
  • 中合わせっぽい立ち位置が燃える。

こんなの1曲目で見せられて、当時現場におられた先輩ファンの方々は生きて返ってこられたのでしょうか。Vコンの1曲目はファンの期待を超えてパフォーマンスでファンに殴り掛かってくる勢いで素晴らしいものを見せてくれると私は感じているのですが、これももれなく素晴らしいです!

ちなみに2曲目の途中でハットが、3曲目に入った瞬間に私激押しのロングコートが脱ぎ捨てられます笑笑。初見で見たときは「うそーーーーー!」ってなったのですが2曲目でバリバリ踊り出してめちゃくちゃかっこいいのでノープロブレムだった。

コメンタリーでは衣装の話とか5年前のコンサートはこの曲で終わったこととか話してくれています。長野くんの語尾が~ね、~ね、~ねって話していてめっちゃ可愛い飴ちゃんあげたい。

 

 

 

 

ここから「ちぎれた翼」は10年近く歌われません⋯。氷河期⋯。理由はいろいろあると思いますが、2009年「HONEY HONEY HONEY」コンからトニコンが行われていないこと(ずっと待ってるよ⋯!)、「Honey」という人気曲が生まれたこと、2010年代からVコンが2年に1回になったこと、カップリングやアルバムでトニセンの新曲が発表され続けている事、などがあげられるかなと個人的には思います。

 

 

 

 

だがしかし。

2017年、「ちぎれた翼」が再び歌われる機会がやってくるのです⋯!

 
戸惑いの惑星
TWENTIETH TRIANGLE TOUR 戸惑いの惑星(DVD)
 
 

これはトニセンが行っている「TWENTIETH TRIANGLE TOUR」(略してTTT)というお芝居とトニセンの楽曲を掛け合わせた新感覚エンターテイメントの第1弾*5として行われたもので、「ちぎれた翼」も歌われました!「戸惑いの惑星」のために書き下ろされたのでは⋯というほど内容にもあっていてびっくりしましたね~。こちらもフルで歌われています。以下雑感。

  • 水面に写る星空をバックに歌うハセッチ(井ノ原くん)が画になって画になって⋯。あの光の演出大好き!
  • インストもサビのハモリも別アレンジ。ストリングメインから(多分)ベース、ピアノメインになってより緊迫感のある感じに。サビは上ハモ坂本くん、主旋律長野くん、下ハモ井ノ原くん。
  • めっちゃ動く。時空がねじ曲がっている感じを表現している(コメンタリーより)。
  • 坂本くんはV6時より若干ミュっぽい歌い方によってるかも。
  • 長野くんの歌の上達を感じる。

TTTはトニセンのお芝居も見れるし、(役としてですが)歌も聞けるしいちファンとしてはとても良い機会を頂いているなぁと思います。なにより3人が3人でしかできないものを創って見せたい!と思ってくれるのが嬉しいです。「戸惑いの惑星」ははっきり答えを明示する内容ではなく、見るたびに印象が変わって考察のし甲斐もある舞台なのでDVD化してくれて本当によかった⋯。そもそも舞台の円盤化は珍しいですしおすし⋯。トニセンは何回か3人そろってお芝居をしているんですけど、「戸惑いの惑星」以外だとDVDになっているのは演技者。シリーズの「室温~夜の音楽~」しかないのでとってもレア。余談ですがこのDVDにもトニセンによるコメンタリーがついています。チャプターからコメンタリー付きで「ちぎれた翼」にとぶと井ノ原くんが「ポンセ!」って言い放ってる瞬間で頭を抱えた⋯。ポンセ

 

コメンタリーを聞くとトニセンも「ちぎれた翼」好きなんだなあって思います。嬉しい。後「ちぎれた翼」歌っているときは井ノ原くんがセンターのことが多いですね。

 

CD事情

「ちぎれた翼」の音源が収録されているCDは2種類あります。

 

Replay~Best of 20th Century~

Replay ~Best of 20th Century~ (通常盤)

 

トニセンのベストアルバムですね!「ちぎれた翼」初収録のアルバムでもあります。初期のトニセン楽曲が収められていて、素敵な曲がたくさん収録されています。今ではあまり聞くことのないトニセンのラップとかも聞けるよ!

 
戸惑いの惑星(初回生産限定盤)

再びやってきました、「戸惑いの惑星」!通常盤にはコメンタリーが特典として収録されていますが、初回限定生産盤には「戸惑いの惑星」で歌われたトニセンの楽曲を収録したCDがついてくるのです⋯!なんという親切設計⋯!特典CDのみに収録されている舞台の為に書き下ろされた曲もあります。

 

 

 

PV事情

いくら人気曲とはいえ、グループ内ユニットのしかもアルバム曲にMVがついているはずが⋯と思いきや、あります!あります!なんとMV存在しているんですね~!Beautiful World!!

Film V6 act IV -BALLAD CLIPS and more- [DVD]

 

これはV6のMV集ですね。そもそもトニセンの楽曲でMVがあるというのは貴重なのです⋯!筆者はあと「Precious Love」「WISHES~I'll be there~」「オレじゃなきゃ、キミじゃなきゃ」しか知らない⋯。

しっかりとしたストーリーのあるMVになっています。ストーリー仕立てのMVはV6の中でも珍しいかな⋯?3人のビジュも素晴らしいです。セットもゴシック調というかアンティーク調で素敵⋯素敵⋯。羽舞い散る中歌うトニセン⋯美しい⋯。

 

歌番組

なんとなんと歌番組でも披露されていました!お茶の間にこの曲が流れていたなんて⋯なんてすばらしい時代なんだ⋯。

 

Music Station(2004/2/6)

出演者ラインナップ|ミュージックステーション|テレビ朝日

 
ミュージックフェア(2004/2/7)

https://www.fujitv.co.jp/b_hp/mfair/backnumber/2004/0207.html

 

あとPOP JAM という番組でも歌っていたようなんですが、バックナンバー見つからなかった⋯。歌番組はなかなか情報が引っかからなかったのでもしかしたらもっと披露されていたのかも。 

 

 

いやー色々知ることが出来て楽しかったですね。調べている過程で「ちぎれた翼全国普及委員会」なるファンサイトを見つけたりもしました。サイトのサービス自体が終了したようで中を見られなかったのが残念。もともと音源化されていた曲ではないので音源化の要望を出したり歌番組にリクエストを出したりといった活動をしていたみたいです。めちゃくちゃ愛されている。

 

 

 

いつか生で「ちぎれた翼」を聞くのが私の夢です。叶うといいな。

 

 

 

 

 

 

*1:日本テレビにて2003/10/7より放送。全13話。

*2:ひねりが無いですが2×3のメドレーとか羽の雨の演出とか

*3:VプロがファンサメインでVVプロがパフォメインだったらしい

*4:一番はmusicmindコンで「MAGMA」を歌う長野くん。私は今まで生きてきた中であの人以上に美しいと思える人に出会えたことがない⋯です⋯。

*5:第2弾「カノトイハナサガモノラ」は今夏!ありがとう世界!!

LADY LADY LADY とトニセンと

端的に言うと

LADY LADY LADYはいいぞって話です。

曲について分析・考察もどきをしてみたり、楽曲制作に想いを馳せたりしています。

 

LADY LADY LADYとは

V6「Super Powers / Right now」通常版に収録されているカップリング曲で20th Century*1(通称トニセン)が歌っています。作詞は土岐麻子さん、作曲はトオミヨウさんです。

 

Super Powers / Right Now(通常盤)

Super Powers / Right Now(通常盤)

 

 

楽曲についてー歌割とか、歌詞解釈もどきとか、個人的な好きポイントとかー

このLADY LADY LADY(以下LLL)、まず歌割がちょっと面白いなと思いました。

Aメロ  井ノ原くん→長野くん(4小節ずつ)✖2

Bメロ  坂本くん

サビ    ユニゾン

A'メロ    長野くん→坂本くん(2小節ずつ)✖2→坂本くん→長野くん(4小節ずつ)

~ギターソロ~

B'メロ    井ノ原くん

サビ'    ユニゾン

となっていて、Aメロが長野くん主軸で展開する構成なのがトニセンの楽曲の中では珍しいかなーと。後述しますけど歌割が適材適所で素晴らしいんですよね。曲調はポップだけどギターソロが入るあたりがバンドっぽい曲をやってた中期のトニセン楽曲をなんとなく彷彿とさせるなと私は感じました*2

 

LLLは長野くんの歌声がめちゃくちゃキャワキャワキュルキュルボイスで優しい⋯優しい⋯。最近歌唱力が爆上がりしてしっとり系の歌い方をよくしていた*3と思うので良い意味で昔の歌声を思い出すというか、予想を裏切られた⋯って思いました。

All for Youがリリースされてからこれを言い続けている私⋯。色んな歌い方をしてくれるの、感謝感謝です。

というか3人ともAメロはかなり軽めに歌っているんですよね(特に井ノ原くん)。だからこそBメロで歌い上げているのが映える映える。1番のBメロ『愛』について坂本くんが歌っていて、2番のBメロ『世界への反発』を井ノ原くんが歌ってるのが本当に歌割振った人天才って感じです⋯!坂本くんはとっても愛という歌詞が似合う⋯サラッと歌われていてたまらない気持ちになります⋯。安定安心の坂本昌行(?)。あと私井ノ原くんの歌うBメロが大好きで、特に「まだあなたの」と「しばる」のちょっと苦しそうな歌声が流石だなって思いました。井ノ原くんのAメロとBメロの歌い分け方本当に素晴らしい。流石楽曲に色を付ける天才⋯!

 

LLLで私が一番好きな歌詞は長野くんが歌う「見ているよ 聞かせてよ 生きづらさの訳を」です。実は「Super powers/ Right Now 」がリリースされた頃、結構ジェンダー系の問題に関して色々私自身の価値観が変わる出来事があって、そのことに関してグルグル考えていたので若干参ってしまっていました。

 

v619.hatenablog.com

( ↑直接は関係ないので別記事に詳しく書きました。)

 

ので余計に長野くんの歌う歌詞にになんだか無性に救われた気持ちになってしまったのです(初めて聞いた時はちょっとだけ泣いた)。押し付けがましく「分かるよ!守ってあげる!」でもなく、さりとて無関心でもなく、理解したいから聞かせてほしいと歩み寄って見守ってくれるこの歌詞はなんて優しいんだろうと思いました。

「瞳の中だけにある~」も目を見て対話して伝え合おうってことなのかな、とか。

 

優しいで言うと「cause you're a women」にも優しさを感じたな。直訳すると「女だから、女のくせに」ってなると思うんですけど、これそのまま歌詞にすると少しきついというか傷つくじゃないですか⋯。私は日本語話者なので言葉の意味が少しマイルドに伝わってきていいな、と。

 

あとずっと「so, you're just like a ray of moonlight」についても考えていて。この曲で月って重要なキーワードだと思うんですよね(多分みんな思っている)。女性✖月っていうと平塚らいてうの「元始女性は太陽であった⋯」を私は連想したんですけど、やっぱり意識しているところもあるのかなーとか。「ボール紙でできた月」「古い神話 女神像」「点線で切り取った生き方」とかは伝統的なステレオタイプの女性の生き方を表していて、この曲に出てくる女性はそれとは違う生き方をしたいともがいている。で、私結構平塚らいてうに引っ張られてしまって「a ray of moonlight」をどう解釈したらいいのかなーと思ってたんですけど(結局太陽にはならんのかと思っていた)、ポール紙みたいなカチカチに決められた人生でも、誰かに照らされている人生でもなく、貴方が光自身*4なんだよってことなのかなぁと。貴方は貴方は自身で輝けるんだよってことなのかな、と思います。

 

 

楽曲制作に想いを馳せる

LLLの作詞作曲は井ノ原くんのご指名だったらしい⋯。これ、知ったときとても嬉しかったです。というかカップリング曲までメンバー自身が関わってるんだなってちょっとびっくりしました!こういうの聞くとメンバーもCD出すの楽しんでるんだなって思えてにっこりしてしまいます。

作詞をして下さった土岐麻子さんがラジオでLLLについても触れてくれていて。作曲の打ち合わせには井ノ原くんも参加したこととかか、あと土岐麻子さんとV6スタッフさんが歌詞の打ち合わせをした時に「トニセンの皆さんは女性に対してニュートラルに接してくれる」(ニュアンス*5)と言われたこととか。ニュートラルっていろいろ取っ払って向き合ってくれるってことだと思うからなんかとてもいいなと思う。

以下参加アーティストメッセージ↓

avex.jp

生き様が曲に反映されるのって素敵だな、と思うのです。V6は提供してもらった曲はなんでも表現するぜ!っていう職人気質な部分が逆にV6にしかできない表現を生み出していると私は思うんですけど、こういう本人たちに合わせて、本人たちににしか歌えない曲を作ってもらえるのも素晴らしいことだと思う。素敵な人たちを応援出来ておたくはとても幸せだ⋯!

 

ということで、LADY LADY LADYはいいぞってお話でした!

 

*1:皆さんご存じ坂本昌行長野博、井ノ原快彦からなるV6内年上組ユニット

*2:redとかGrem-8とか

*3:直近だと意味のないドライブとかAll for Youとか

*4:ガナティガァ⋯

*5:ちゃんと文字起こしすればよかったなってちょっと後悔している

不条理に飼いならされていないか

今回のブログは主に女性蔑視や差別の問題について、私が感じて言葉にしておきたい、忘れたくないと思ったことを記しています。ジェンダー論について、自分自身まだまだ勉強不足な点もあると思っています。もし記事を読んでこれは違うんじゃないかな、と思われることがあればぜひ教えてください。と共に、これは一個人の考えでもあるので不快な思いをされても誹謗中傷は受け付けません。

 

 

 

 

私は大学で法律について学んでいます。その中で2018年度下半期はとにかくジェンダーの話題に触れることが多かったです。特に印象に残っているのは、ある教授の言っていた「フランス人権宣言の『人』は原語では『男性』という意味で女性は含まれていなかった」という言葉と、講義で見た「Suffragette(邦題:未来を花束にして)」でした。

 

フランス人権宣言の『人』の定義に『女性』が含まれていなかったという話は恥ずかしながら教授の言葉を聞いて初めて気付きました。共和制ローマの『市民』に『女性』が含まれていないことは知っていたけれど(世界史の初歩中の初歩なので)、フランス人権宣言の『人』に『女性』が含まれていないことは知らなくて、知らなかった自分に愕然としました。女性は本当に長い間『社会』の中で『人』ではなかったんだな、とストンと腑に落ちてしまってなんだかやるせない気持ちになったのです。それと同時にフランス人権宣言をさも素晴らしいもののように教えるこの社会に怒りを感じました(もちろんフランス人権宣言が基本的人権を実現するために与えた影響は計り知れないものがありますが)。

 

「Suffragette」は19世紀初頭のイギリスで参政権を求めて戦う女性活動家たちを描いた映画です。

 

1912年、ロンドン。劣悪な環境の洗濯工場で働くモードは、同じ職場の夫サニーと幼い息子ジョージの3人で暮らしている。
ある日、洗濯物を届ける途中でモードが洋品店のショーウィンドウをのぞき込んでいると、いきなりガラスに石が投げ込まれる。女性参政権運動を展開するWSPU(女性社会政治同盟)の"行動"の現場にぶつかったのだ。それが彼女と"サフラジェット"との出会いだった。
同じ頃、女性参政権運動への取り締まりが強化され、アイルランドでテロ対策に辣腕をふるったスティード警部が赴任してくる。彼は歴史上初となるカメラによる市民監視システムを導入し、無関係だったモードもターゲットの1人として認識されてしまう。
やがてモードに大きな転機が訪れる。下院の公聴会で証言をすることになったのだ。工場での待遇や身の上を語る経験を通して、初めて彼女は"違う生き方を望んでいる自分"を発見する。けれども法律改正の願いは届かず、デモに参加した大勢の女性が警官に殴打され、逮捕された。そんな彼女たちを励ましたのが、WSPUのカリスマ的リーダーであるエメリン・パンクハーストの演説だった ―

   出典: 映画『未来を花束にして』公式サイト(https://longride.jp/mirai-hanataba/story.php

 

この映画はある程度の脚色はあるにせよ、根本の部分は史実に基づく話で、内容はかなりハードです。現代に生きている私からしたら男女普通選挙を主張することはおかしなことではないのに、周りには白い目で見られ、旦那には離婚させられ、子供は奪われ(当時のイギリスでは女性に親権は認められなかった)、警察に暴力を振るわれ取り締まられていました。ほんの1世紀前にはこんなことが起こっていたんだ⋯とただただショックでした。余談ですが出来れば色んな人にこの映画を見て欲しいと思っています。ここで描かれている出来事は知っておくべき歴史だと思うのです。

 

私はとてもとても長い歴史の中で女性は社会の中で人ではなかったのだということ、その不条理は今も空気のように存在していることを理解しました。だってほんの一世紀前の世界では男女普通選挙を主張するだけで警察に殴られたり蹴られたりしていたんです。そんなに簡単にこの不条理が消えてなくなるはずがない。

でも一番怖かったのは私自身が差別に鈍感になっているのではないかということです。幸運なことに私は生まれてから今まで、現実に接触した人から女性であるということで不条理な扱いを受けた覚えはあまりないです。もちろん女性であるということで嫌な思いをしたことはあります。でもそういう出来事は私にとって非日常というか、普段私の世界にはいないおかしな人に遭遇してしまったな、ぐらいで処理していました。だから性差別の存在は知っていたし知識もあったけれどリアルなものとして捉えられていなかったんだと思います。

「Suffragette」を見て、私が当たり前に受け入れていることが実はおかしいのではないか、後世の人々は私たちを見てなんて生きずらい世の中だったのだろうと思うのではないか、と感じました。

こういう当たり前にある不条理って差別されている当事者であっても気付きにくい場合もあります。仕方ないと諦めて受け入れてしまう人もいます。ましてや不条理を被っていなければ理解することも難しいと思うのです。だって映画の中の大多数の女性たちも選挙権がないことを当たり前のこととして受け入れていたし、警察官はそれが正義だと言わんばかりに女性活動家達に暴力を振るっていて、そのことを疑問にも思っていませんでした。

女性軽視や蔑視の問題、女性であるが故に感じるこの社会での生きづらさみたいなことを男性は本当の意味では理解できないのではないかと気付いてしまって私はとても悲しくなってしまったのです。最もこれは男性が男性であるが故に受ける不条理を女性が根本的には理解できないとも言えるし、LGBTや人種差別問題に通じるものもあると思います。

 

だからこそ、私たちはそういう不条理に敏感でなくてはいけないと思うのです。と同時に不条理を訴えている人々の声に耳を傾けていく必要があると思います。人は自分のロジックでしかものを考えられないけれど、他人のロジックを理解したり共感することは出来ます。今って特にジェンダーに関しては新たらしい概念が次々生まれていると私は感じていて。例えばLGBTという言葉を私が認識したのはほんの十年ぐらい前のことだ*1し、その意味をきちんと理解できたのはここ五年以内くらいのことです。知らないことは罪ではないけれど、知っていく努力はするべきだと思うし、そうやって考え方をアップデートしていかないといけないと思います。多数派であることも、伝統に則っていることも、イコール正しいことにはならないので。

 

なんだかこうやって書いてみると当たり前のことしか書いていないな、とも感じるので少し恥ずかしいですね。

 

いつかの日か、こういう問題が話題にも登らなくなって、人々の差異が個性として当たり前に受け入れられる社会になるといいなと思います。そのために私はこういう問題に敏感でありたいし、考えることを放棄しないようにしたいのです。

*1:私が小学生高学年の頃なのでもっと前から言葉自体は世間に浸透していたのかも

New Musical「Color of Life」 を観劇した話

先日カフェでお互いの推しについて語っているときに、友達が勧めてくれたのがこの作品でした。パンフレットも見せて貰って、話を聞いて、「千秋楽以外なら当日券あるから!」と言われ、「あ、この作品私絶対好きだな」と思いつつも決してお金に余裕があるわけではない大学生の私。かなりかなり迷いましたが観劇してきました。

結果

見に行ってよかったと心の底から思いました。

感じたことをまとめておきたいな、と思い今キーを叩いています。

 

※ネタバレしまくりなので、嫌な方は読まないで下さい!

 

 

 

 

 

Color of Lifeは、出会いの物語です。

女は、恋人である女性を喪って、自分も見失っている。

男は、大震災以来、絵が描けなくなってしまった画家。

飛行機で隣り合わせた偶然から、二人はN.Y.でともに暮らし、

それぞれを鏡にして自分を見つけ、喜びを取り戻していきます。

 

New Musical『Color of Life』公式サイトより

 

キャストさんは

広瀬 和也役 東啓介さん

レイチェル・ビーティ―役 青野 沙穂さん

の二人だけ。

劇場の構造が少し変わっていて、真ん中に舞台がありその左右に客席があるという作りでした。多分どのお席でもキャストさんの表情までよく見えたと思う。

舞台上には椅子と最低限の小道具と七枚の“絵”があるだけ。この絵が物語りが進むにつれて一枚づつ完成していくのですが、印象派っぽい感じでめちゃくちゃ奇麗でした。

セットがシンプルな分照明が凝っていて素敵だったな。明暗を上手く使い分けていて舞台上に奥行きが出てました。あと絵に光が当たると絵の具の色が変わって見えるんですよね!

 

楽曲は素晴らしかったです。メロディーも歌詞も美しい。どことなく合唱曲っぽいなと思いました。レイチェルがママとスカイプしながら歌うところでは実際のスカイプの音を元に伴奏が作られていたのが面白かった。特に好きな曲はカラー・オブ・ライフとOUR TIMEとOur Light。

キャスト二人の歌唱力も素晴らしかったです。

東啓介さんは歌声に広い空間を感じました。包まれる感じで、低音から高温まで安定していて凄く上手だった。

青野紗穂さんは歌声がとってもパワフルでかっこいい一方で繊細な感情も伝わってきて心揺さぶられました。

二人ともまだ若いのでこれからもっともっと技術的には上手になるんだろうなと思うのですが(今でも十分上手い)(お前は何様なのか)、本当に役の感情が歌に乗ってダイレクトに伝わってきて、良い意味で心で歌っているって感じがしました。

私は常々「歌は歌詞があるから音楽の中でも特別だ」と思っています。でも、今回は歌ってこんなにも伝わってくるものがあるんだなって正直驚きました。楽曲とキャストの両方の力だと思う。

余談ですが理屈抜きでめちゃくちゃ感動してしまった私は涙腺がぶっ壊れてしまったらしく、自分でもびっくりするくらい静かにぼろぼろ泣いてました(たぶん歌唱シーンは半分ぐらい泣いてた)。キャストさんの顔も、なんなら対面にいるお客さんの顔もばっちり見えたので正直恥ずかしかったんですけどどうにもならなかったですね⋯。二十歳超えてから涙腺がゆるゆるになっている気がする⋯。今もちょっと頭痛い⋯。

あと改めて私は歌が好きなんだな、と思えて嬉しかった。

 

レイチェルはハーフで、親が離婚していて、レズビアンで、(日本では)カテゴライズすればマイノリティと捉えられがちだと言えます。よくマイノリティなアイデンティティについて悩む物語はありますよね。でもレイチェルはそのことを受け入れて肯定している。彼女は和也に惹かれ、そんな自分に戸惑い、最終的には結ばれるけれど、結局最後まで自分はレズビアンであるというアイデンティティを覆していないように思いました。

 

「好き」って何なんだろう。

立場とか、性別とか、常識に囚われて自分の気持ちに蓋をしていることってたくさんあると思うんです。彼らはそういうものを全部取っ払って、個人と個人として惹かれていったんじゃないかなって。今の日本ってLGBTがようやく認知され始めたところだけど、そういう意味ではこのミュージカルは一歩先を行っているなって思いました。

あと感情をカテゴライズすることの意義みたいなことも考えてしまった。ざっくり分けて他者へのプラスが感情があると思うけど、それを友達だったら友情、恋人だったら愛情、家族だったら家族愛って無意識のうちに分けていると思うんですよね。それ自体が悪いとかではなくて。ただ同じ友達でも一人ひとりへ向ける感情って違うし、そうやって名前を付けることによって零れ落ちてしまうものもあるんじゃないかなーなんてことをぼんやり考えたりしました。

 

ラスト、和也とレイチェルが額をくっつけて歌うシーンがあって、それを見たときに、幸せって人それぞれだけど、一つ形に表すとしたらこれだなってストンと思いました。それくらいあの場面の二人は幸福に包まれていて美しかった。多分私はあのシーンを忘れないし、今でも思い返すと涙が出そうになります。

 

 

これを読んで興味を持って下さる方がいるかは分からないけれど、5月25日、26日はまだ当日券がとれるみたいです。

 

もうすぐAM02:30です。眠いです。でも書き上げられてよかったな。

 

 

最後になりますが、素敵な作品に巡り合わせてくれた大好きな私の友人と作品に関わった全ての関係者の皆様感謝を!